繰り返す原因不明トイレつまりある家族の解決録

田中さん(仮名)一家は、築20年ほどの一戸建てに住んでいます。ここ半年ほど、原因不明のトイレの詰まりに悩まされていました。特に大量の紙を流したわけでもないのに、月に一度くらいの頻度でトイレの水が流れにくくなり、ひどい時には完全に詰まってしまうのです。その度に、夫がラバーカップでなんとか解消していましたが、根本的な解決には至りません。ラバーカップで解消できることから、大きな固形物が詰まっているわけではなさそうでした。節水のためにタンクにペットボトルを入れるようなこともしていません。流せるシートなども使わないように気をつけていました。それでも詰まりは繰り返されます。業者のウェブサイトなどで情報を集め、もしかしたら排水管の奥の方や、屋外の排水桝に問題があるのかもしれない、と考えるようになりました。そこで、意を決して専門の水道業者に調査を依頼することにしました。電話で状況を説明し、予約した日時に業者の方が来てくれました。まずはトイレの流れを確認し、ラバーカップでは解消しないことを伝えると、業者の方は「排水管の中をカメラで見てみましょう」と提案。ファイバースコープのような細いカメラを便器から挿入し、排水管内部の様子をモニターで見せてくれました。すると、驚くべき光景が。便器から少し進んだ先の排水管内に、細い木の根のようなものが入り込んでいるのが確認できたのです!業者の方の説明によると、家の庭木の根が、長い年月をかけて排水管の接続部分などのわずかな隙間から侵入し、内部で成長して水の流れを妨げていたとのこと。これが、原因不明の詰まりを繰り返していた真の原因でした。「これはラバーカップではどうにもなりませんね。高圧洗浄機で根を除去し、場合によっては配管の補修も必要になるかもしれません」との診断でした。原因が特定できたことで、田中さん一家は少し安堵しましたが、同時に修理費用への不安もよぎります。しかし、このまま詰まりに怯えながら生活するわけにもいきません。業者の方と相談し、高圧洗浄による根の除去作業を依頼することにしました。幸い、配管自体に大きな損傷はなく、高圧洗浄で詰まりは完全に解消されました。費用はかかりましたが、それ以来、トイレが詰まることは一度もなくなり、田中さん一家はようやく安心してトイレを使えるようになりました。